先日Bostonに出張した時、MITのCOOP(生協)でMITのロゴ入りの財布を買った。それまで使っていた財布は、カードを入れるプラスチックケースが壊れてきたので、これ幸いと新しい財布を買ったのであった。
しかし、いざ使おうと思ったら、新しい財布には小銭入れが付いていない。札とカードだけを入れる財布だった。アメリカではカードを使う頻度が高いので、必然的にカードが多くなる。銀行カードは日本と同じものだが、Debitカードとクレジットカードの2つの機能がある。しかしこのクレジットカードは買い物はできるのだが与信ができないので、レンタカーを借りたりするときに面倒になる。そこでクレジットカードは別にもう一つ作る。さらに筆者の場合、会社のコーポレートカード(AMEX)というものを持たされているのだが、どういうわけか一般購入用と旅行用の2枚持たされている。つまりクレジットカードだけでも4枚。これに免許書、保険証、AAA(日本でいうJAF)のカード、それにデパートの会員カードみたいなのが3,4枚と特に欲張ってなくてもすぐにカードが増えるのだ。
皮の財布で両サイドに3枚ずつ入るだけでは足りなくなるので、古い財布のようにビニール(プラスチック)の袋が5,6枚プラスされている。しかしこのビニール袋はすぐに傷んで破れてしまうので時々買い換えなければならない。今度のMITの財布はビニール袋がついてないので大丈夫と思ったら、なんと小銭入れがないことをチェックし忘れていた。
まあ、カードがたくさん入ることが重要なので、小銭入れは別に買おうと思って近所のデパートに行ってみたのだが、どういうわけかどこにも置いてない。女性用のがま口とかセカンドバッグくらい大きなものはあるのだが、どういうわけか男性用の財布売り場にはカード入れ、札入れしか置いてない。散々苦労して見つけたのがコレ。
見ての通り携帯電話を入れるケースなのだが、その横にファスナーがついていてそこが小銭入れになっている。さらにこれ全体をベルトに引っ掛ける形になっている。携帯の方は、腰の位置にあるフタをあけて取り出せばよいだけなのだが、小銭を取り出すときは財布全体がベルトに固定されているものだから、扱いにくくて仕方ない。
カードが発達しているとは言え、アメリカでも現金を使う場面は多い。当然札も小銭も持ち歩かなければならない。ではアメリカ人は小銭をどうしているのかというと、たいていの場合ポケットにそのまま入れている。現金で何か買った場合、財布から札を出して買い、お釣りをもらったら札は財布にしまう。そして小銭はポケットに入れているのだ。
そんなわけでズボンのポケット(たいてい右)は小銭がジャラジャラしている。家に帰ってきたら小銭はポケットから取り出して、引き出しの中に入れたり、机の上に置いたりしているようだ。そういえばこんなCMがある。何のCMか忘れたけど、部屋に棚がくみたててあって、そこにバケツがおいてある。帰宅してこの部屋に入ってきた男はズボンから取り出した小銭をこのバケツの中に入れる。これを何度か繰り返しているうちに、バケツがいっぱいになり、あるとき重さで棚が壊れてしまうというもの。これを見ていると、アメリカ人の家にはいっぱい小銭が眠っているようだ。
これをターゲットにした商売もある。Coinstar というのがそれなのだが、CMでは家中の引き出しやら戸棚、洗濯機から小銭が沸いてでてきて、積み上がって女性のハイヒールを形作る。まあ、とにかくこのように小銭をたくさんあつめてコンビニなどに持っていくとCoinstarの両替機があって、それに突っ込むと小銭をカウントしてくれて札に替えてくれるというもの。これが最近、換金する分をAmazon.comのオンラインショッピングの電子マネーに交換するというサービスを始めた。これはなかなか頭がいいな。
まあ、しかしそもそも小銭入れを持っていれば、買い物のときにもちゃんと小銭を使うし、こんな両替に持っていくほど小銭を溜め込むこともないだろうと思うのだが。ズボンのポケットに入れても、ちゃんと使えばよいのだ。ものぐさなアメリカ人はポケットに小銭を突っ込むだけで、そこから使うことなどしないということか?
それにしても、小銭入れって本当にどこかに売ってないだろうか?
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