サッカーワールドカップでは、アメリカは日本と同様、1引き分け2敗という成績で、E組最下位であった。日本がブラジルに負けた翌日、ガーナに負けて予選敗退が決まった。
採算書いてきたようにアメリカではサッカーの人気がなく、盛り上がっているのはメキシコ人、ヨーロッパ人などもっぱらアメリカ人以外だ。アメリカチームが負けたとはいっても、全然ショックがないというか真剣に受け止められていない。昨日のSan Jose Mercury Newsのスポーツ面に信じがたいような記事が載っていた。
タイトルは「Just for Kicks, What if our best choice Soccer?」 訳すと「蹴るだけなら。わが国のベストメンバーは?」というような意味。そこに誰が選ばれているのかというと・・・
GK: Kobe Bryant (NBA, Los Angels Lakers)
DF: Troy Polamalu (NFL, Pittsburgh Steelers)
DF: Ron Artest (NBA, Sacramento Kings)
DF: Lebron James (NBA, Cleveland Cavaliers)
DF: Champ Bailey (NFL, Denver Broncos)
MF: Michael Vick (NFL, Atlanta Falcons)
MF: Derek jeter (MLB, New York Yankees)
MF: Allen Iverson (NBA, 76ers)
MF: Tom Brady (NFL, New England Patoriots)
MF: Reggie Bush (NFL, New Orleans Saints)
FW: Terrel Owens (NFL, Dallas Cowboys)
すべて他のスポーツ、野球、バスケ、フットボールの選手ばかり。ヘッドコーチはNew York YankeesのJoe Torreだとか。ご丁寧にも顔写真にUSAチームのユニフォームを合成して、ポジションに並べた絵がスポーツの1面に出ているのだ。7ページに続きがあって、控え選手の中にYankeesのAlex Rodriguesまでいる。
日本で言ったら、「ゴールキーパーはオリックスの清原、MFに栃東」と言ってるようなもので、そんなことをしたら「サッカーを侮辱するのか?」といわれるのがオチだろう。アメリカだからシャレで通じるのだろうが。
結局アメリカではサッカーはマイナースポーツになってしまう。ここにあげれられている選手よりも、サッカー代表のDonovanらの知名度はずっと低い。ところが一方で、アメリカでサッカーをやっている人は300万人を越えて数だけでは世界一なのだ。これが不思議なところである。
結局のところ、小学生、中学生など若いときに始めやすいのがサッカーなのだが、年をとって運動神経の優れた選手は、バスケやアメリカンフットボールなど、「稼げる」スポーツに転向してしまう。それでもFIFAランキングでは10位以内に入っていて、日本よりも上なのである。今回取り上げられた選手にも、昔はサッカーをやっていたという人はいるはずで、「転向せず、そのままサッカーを続けていてくれたら、アメリカチームはもっと強かったかも」というのなら、シャレではなく真面目に読むに値する記事なのかもしれない。
アメリカのMajor League Soccerは10チームしかなく、なかなか客の入りもよくないようだ。アメリカでサッカーが見るスポーツとして盛り上がる日は来ないのかも知れない。
最近のコメント