週末野球にかまけていたので、HP社の記者会見のことを書けなかった。先週金曜日に、社長兼CEOのMark Hurdが会見を行って、Patricia Dunn会長が即時会長を辞め、取締役も辞任すると発表した。Hurd自身が会長職を兼任する。
(ちなみにその野球はA'sがMarinersに勝っているところ。AngelsもRangersをリードしており、このままいけば、A'sのマジックが1つ減って1になる。)
もとはと言えば、Pretexting(日本語にすれば「なりすまし」か?)という違法性の高い行為が原因となっている。HP取締役会で、情報漏洩を疑ったDunn会長が、調査会社を雇って別の取締役二人の行動を調べた。その会社がPretextingを用いて通話記録を調べ、そこからネット新聞の記者とコンタクトしていたことを突き止めて、この取締役(1人)をクビにした。
ここまでは内部情報を漏洩した人を見つけたということで済んだのだが、問題はそのPretextingという手法。当局が動いているという話なので、いずれ調査会社には捜査が入るだろう。こうなるとそれを依頼したDunn会長の責任が問われる。違法性を認識していなくても、社会的道義的責任はあるだろう。今回の辞任は止むを得ない。
Mark Hurdは社長兼CEO兼会長となった。就任以来、着実に会社の業績を上げたし、実質上1人で会社を引っ張ってきたので、彼が会長になるのは当然だ。というより、今の取締役会には他に適任がいない。ただ、会長という職は株主を代表して会社の動きをチェックするという立場でもあるので、CEOと会長を兼ねることがいいことなのかどうかは疑問が残る。社外取締役が何人か抜けてしまったので、それの補充は必要であろう。会長もできるだけの人材を採ってこれたらよいのだが。
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