iPhoneを購入してから2週間くらい経った。SMSはまだ使っていないが、それ以外の昨日は一通り使った。「使いこなしている」とか「使い倒している」というほどではないが、一応すべての機能は使いこなしていると思う。ということはiPhoneは「多機能」ではない。機能としてはむしろ少ないが、それでいてやりたいことはすべて行える。これがiPhoneの魅力と言えるのであろう。
iPhoneのユーザインターフェースはintuitive、直感的なのである。
例えばこれ、
このように縦に持っているiPhoneを横にすると、
このようにユーザの目に合わせて画面も横になる。その間の回転がアニメーションになる。横になるとブラウザの幅が広がるので、拡大される。画面ではまず元の縦画像が回転して拡大されるので、文字はぼやけて見える。それからちょっと時間が経つとフォントがロードされてきれいな文字が出てくる。きっと中ではいろいろ計算しているのだろうが、その遅延がユーザに負担をかけない。
まず縦のものが横になったことで、自分が見たい向きになったことが確認できる。それからフォントがロードされて内容を読むことができる、というわけ。
この縦横ローテーションは意外によく使う。何か読むときは画面を横にした方が文字が大きくて読みやすいのだ。しかしひとたび何か入力しようとすると、iPhoneでは画面にソフトキーボードが出てくる。横表示でキーボードを表示すると、画面の半分以上をキーボードが占めてしまう。これは結構不便だ。特にテキストボックスの中でカーソルを表示させようとすると、虫眼鏡が出てくるのだが、このスペースでは虫眼鏡が画面からはみ出してしまうことがある。そのため、「読むのは横表示、入力する時は縦表示」という使い方が便利なのである。
もうひとつのiPhoneの機能が、ズーム。
このように画面に指を2本おいて、
その間を開くとズームアップ(拡大)される。逆に指の間を狭めるとズームダウン(縮小)。なんということはないのだが、実際に使ってみると、ほぼ望み通りの操作ができる。つまり自分の望む大きさの画面を得ることができるのだ。
ユーザインターフェースを考える時、コンピュータ内にあるオブジェクトモデルと、ユーザが頭にあるモデル、それをつなぐ入出力の3つがある。入出力の操作系と、2つそれぞれのモデルの間のギャップが小さいほど、ユーザのもつモデルとコンピュータモデルをうまくマップできるのである。ということは、このiPhoneのズーム機能は指先の動きが、画面の映像と、自分が望む映像の両者にうまくマップされている。実に優れたインターフェースである。
この指先ズームは、ブラウザと写真アルバムとGoogle Mapでは使えるが、YouTube(ビデオ)とNote(ワードプロセッサー)では使えない。ビデオは演算処理が大変なので難しいのだろう。これができるとうれしいのだが。
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