今日は分かる人だけ分かればよろし。
オグリキャップが死んだ。
私が日本で競馬を見ていた時期、唯一思い入れがあった馬だ。
オグリキャップを語るレースは数あるけど、その中の1つ、1989年11月19日マイルチャンピオンシップ。この当時はまだ、G1レースとG2レースが同日に組まれることがあって、京都のマイルチャンピオンシップ(G1)の裏が、東京のアルゼンチン共和国杯というレースだった。どっちが先だったか忘れたが、5分しか間がない。馬券は同時に買うしかなかった。
マイルチャンピオンシップの方はオグリキャップとバンブーメモリーが単枠指定されていて、馬券的にはまったく面白くなかった。この2頭の組み合わせではつまらないので、オグリキャップからホクトヘリオスとトウショウマリオに流した馬券を買った。
馬券としてはハンデ戦のアルゼンチン共和国杯の方が面白そうだった。5枠にいたクリロータリーとローランシンガーがよく見えた。両方とも人気がなかったが、5枠からいくつかの枠に流した。
そして、最後にゾロ目の5-5を買うかどうか迷ったのだが、最後の500円(だったはず)を東京の5−5ではなく、京都の単勝1番(オグリキャップ)に振り替えたのだった。
(あー、すみません、当時はまだ枠連しかない時代でした)
結果は私の予想が当たった。しかし馬券は・・・
まずアルゼンチン共和国杯では、クリロータリーとローランシンガーが「行った行った」の形になって、両方残った。どの馬か突っ込んできたら良かったのだが、結局1着にクリロータリー、2着がローランシンガー。結果は5−5。たしか万馬券になったんじゃなかったか?
そしてあのマイルチャンピオンシップ。オグリキャップがバンブーメモリーと叩き合って、最後に差し切って勝利を上げた。単勝は130円。これでは全然儲けにはならず、外した連を含めるともちろん損。
しかし、このマイルチャンピオンシップは「すごいものを見た」というレースだった。結果的には損したが、このレースのオグリキャップの単を買ったことは後悔していない。
オグリキャップのレースはこのマイルチャンピオンシップに限らず、どれも背筋がゾクゾクするものだった。
その後も彼のレースはすべて見た。翌年の宝塚記念でオサイチジョージに負けた時に、ピークが過ぎた気がした。秋以降も追いかけたが、馬券の額は減っていった。オグリキャップに「馬券に私情を挟んではいけない」と教えられた気がしたのだ。
オグリキャップ以降は、馬に感情移入することはなくなった。でも競馬がつまらなくなっていった。
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