Yellow Stone National Parkの二日目。今回の旅行の中で唯一2泊するところなので、この日は一日中Yellow Stoneを観光することになる。
最初のポイントはFountain Paint Pots。今日はYellow Stoneの中だけでもたくさんのポイントに行くというので、ガイドに気合が入っている。お陰で早朝7時半集合というスケジュール。周りは温泉が沸いているが、気温はまだ低い。森を見ると左の写真のような風景だ。
Paint Potsというのは絵の具のビンといったところか。沸いてくる温泉が濃くにごっており、茶色い泡が出てきている。日本にある「坊主地獄」に近いか?ここも地面が熱いので、木で回廊が作られている。ここを歩き終わると朝霧も引いてようやく目も覚めてきた。
お次はMonmouth Hot Spring。マンモスの化石が出たわけではなく、広大な場所にくさん温泉が沸いている。スケールが大きいのでこの名前が付いたのだという。ここは写真のように斜面が段々畑のようになっていて、そこにまたSpringやGeyserが文字通り湯水のように湧き出しているところである。ここはマンモスという名がつくだけあって、かなり広く、中が4つか5つの領域に分かれている。斜面でもあるので、まずバスが斜面の上につけてくれて、そこから回廊を歩く。どんどん下りていってMonmoth Hot Springが終わると、そこにバスが先回りして待っていてくれる。
下りるとドライバーのSusanはバスではなく、こちらの方まで歩いてきて待っていた。「あっちの斜面に鹿がいるわよ!」と言う。温泉が沸きだしていない、草の生えた山の斜面にたしかに鹿がいる。Deerと言っていたが、角が生えていないのでメスらしい。しばらく見ていると、「あっちにオスがいる」という声がしたので、さらに移動。すると写真のように建物(公園を管理する人の家だそうだ)のひさしの陰でElkのオスが休んでいた。大きな体で堂々としている。周りによってきた人間はちょっと離れてカメラを向けている。その数30人くらいだろうか?オスのElkはまったく人間に動じることなく、悠然と座っていた。
Monmoth Hot Spring を出ると突然渋滞になった。この地で車が渋滞するのはたいてい動物が原因になる。前方の車の前を見ていると写真のように2頭のバッファローが悠然と歩いていた。バッファローのメスは集団で行動するので、このように単独行動をしているのはオスなのだとか。ともかく歩いてみたり、突然走ってみたりと人間のことをお構いなしに車道を進むバッファローであったが、やがて疲れたのかわき道にそれてくれたので、車が抜かしていった。
その後、Canyon Villegeで昼食をとり、午後はその近くにある滝を2つ見た。まずUpper Fallというのを滝の上と下から見る。このUpper滝は落差が33メートルということでそれほど大したことはなかった。下流にあるLower Fallは落差90メートルある。
このLower滝はかなり離れたArtist Pointというところから見る。すると左の写真のように非常に美しい光景が見られる。素人の私が撮ってもこのくらいの写真が取れる。昔YellowStoneがアメリカで最初の国立公園になるときに、ここに来た探検隊があまりの美しさに感動して、政府にここを保護するよう働きかけたそうだ。しかし政治家や政府高官は遠く東海岸にいたため、カメラマンと画家を連れてきてこの風景を写真(当時は白黒)と絵に描かせてそれを見せて政治家たちを説得したのだとか。そのとき呼ばれた画家がThomas Moranという人で、彼がこのポイントで描いた絵が有名になったので、この場所もArtist Pointという名で呼ばれるようになった。ここには今でも多くの人が絵を描きに来ていた。
次は、Haden Valleyという平原でバッファローの群れを見た。ただ、さきほど道路の上で歩くバッファローを抜かすときに間近で見ていたので、遠くにいるとあまりありがたみがなかった。Mud Volcanoはまたまた温泉がいくつも沸きだしているところだが、その名のとおり泥の水が出ているMud Volcanoと、竜の口のように見えるDragon Mouthという二つだけ見た。ここはYellowStoneの温泉の中でも硫黄の匂いが強い。その後Continental Divide(大陸分水嶺。池だが、ここから出る2つの流れが太平洋と大西洋に分かれるというもの)、Kepler's Cascadeという滝を見て、長い長い1日は終わり。またSnow Lodgeに戻って一泊した。
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