先週の木曜日の話になるが、今年(2005年度分)もTax Return(税金申告)が終わった。締め切りは4月半ばなので、ちょっと早めに終わらせた。
日本では確定申告は、自営業の人、年収が2000万(たしかこれくらいだった)以上の人、2箇所以外からの収入がある人に限られるので、サラリーマンのうちほとんどすべての人は確定申告の必要はない。しかしアメリカでは収入のある人(所得税を払う人)はすべて申告の義務がある。
申告と言っても、ほぼ全国民がするだけあってその方法は簡単である。伝統的なやり方は税務署から1040という申告用紙をもらってきて、収入などの項目を書き込むだけである。項目と言ってもサラリーマンの場合は給料をくれた会社から、年明けにW-2という用紙を送ってくれる。ここに昨年度の収入、払った税金など15,6項目の数字が書いてある、これを番号通りに1040に書き写して、用紙に書いてある計算式を計算して空欄を埋めていくだけである。
しかし手書きで計算をしていくのは面倒だ。そこで計算用のソフトが存在する。それがTurboTaxとかTax Cutというソフトである。毎年年末になるとPCショップ、ディスカウントストアのほか、食料品を売るスーパーマーケットなどでも売られるようになる。これは単純な作表計算ソフトみたいなもので、W-2にある数字を番号通り入力すると、1040を印刷してくれる。それにサインをして、W-2を添付してIRS(税務署)に送付すればお終いである。
まあ、こんな単純な計算ソフトであるが、毎年何百万だか何千万だかの個数が売れ、しかも税金のパラメータは毎年変わるので毎年買い換えなければならない。ユーザにとっては30分くらい使ってはそのまま捨ててしまい、メーカーに取ってみればちょっとパラメータを変えるだけで、毎年それだけの数のソフトが売れるので、こんなに美味しい話はない。
アメリカで毎年売れるソフトのランキングがあったら、Tax CutとTurbo Taxはまず間違いなく毎年上位に入ってくるものであろう。しかしアメリカの税制に依存しているので、他の国に輸出されることはない。ある意味非常にユニークなソフトウェアといえるであろう。
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