San Jose Mercury Newsという新聞は、アメリカのローカル新聞の中のひとつなので、基本的に(A)全国ニュース、(B)ローカルニュース、(C)スポーツ、(D)ビジネスという4部が基本である。(A)は国際記事やアメリカのニュースで構成されるが、1面は場合によってはローカルニュースのこともある。(B)(C)(D)は基本的にローカルニュースで構成される。
しかしさすがはシリコンバレーだけあって、(D)のビジネス面は地元の企業のことばかり取り上げても、それがそのままハイテク産業の新聞になってしまう。
今日月曜日はビジネスはTech Mondayという技術を取り上げる特集になる。今日載っていた記事がこれだ。
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訳すと「顔をセーブ(保存)する」というもの。簡単に言うとカメラをたくさん使って、人の顔を撮影し、そこから3次元CGデータを取り出すというもの。この記事で紹介されているのは、Mova という会社。NTT DoCoMoの端末の商品名みたいな名前だ。
簡単に説明すると、まずモデルになる人は顔にある薬を塗る。これは化粧のファンデーションのようなものだが、カメラには映らない。しかし特殊なフィルターを通すと緑色に見える。これを44台のカメラで撮影する。緑に光らせるのは、背景から顔の部分だけを抽出するためのもの。そこから輪郭がわかり、44台のカメラの場所と角度から顔の形を計算して、3次元モデルを作る。そこにふつうのカメラに入る映像から取ったカラー情報から作ったテクスチャを貼り付ける。
以前これとよく似た仕事をしていたので、細かいことを言い出したら長くなってしまうので、技術的な検証はやめよう。とにかくこれができれば、顔を入力装置として使える可能性があるということだ。顔は人間の気持ちが表情として真っ先に表れる。笑ったり、怒ったり、泣いたり。気持ちを文章に変換してテキストに入力するよりも、瞬時に直接的にあらわすことができる。Movaの技術で顔のモデルができ、その形状モデルから表情を読み取ることができれば、人の気持ちをコンピュータに直接入力するということも可能になるのかも知れない。
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