アメリカの食事と言えば、日本人から見れば高カロリーjな上に量が多い不健康なイメージがある。あれをすべて食べて車で生活していたら、あっと言う間に太って成人病まっしぐらになるだろう。
アメリカ人もそれに気づいて健康食のブームになった。それも不健康な食べものの代表のファーストフード業界で。ただ、どうもそれは一時的で最近はまた「大量・高カロリー」に戻ってきたような気がする。
「低カロリー」を今でも売りにしているのはサンドイッチのSubwayである。ここがやってる比較CMはこんなものだ。「McDonald'sのチキンナゲットには○○グラムの脂肪が含まれています。それに大してSubwayのなんとかチキンサンドはわずか△△グラムしかありません。どちらを食べますか?」というようなもの。その前は「私はSubwayのサンドイッチを食べてこれだけ痩せました」というものだった。昔の写真はどう見ても150キロくらいはありそうな超がつく肥満の人が、人並みよりちょっと太ったくらいまで痩せたという。痩せるのにもファーストフードでの食事は欠かせないのか?
低カーボ(炭水化物)ダイエットがはやったときには、Pizza Hutがピザの台を薄くしたメニューを出した。アメリカ人(特にカリフォルニアでは)は分厚い生地のピザを好むのだが、これは当然炭水化物が過多になる。CMでは豆腐のような四角いものに顔が付いたかぶりモノをしたのが出てくる。これはピザの生地(ドウ)をあらわしている。このドウ君がのん気に歩いていると、麺棒(これまた被り物)をした奴が現れてドウ君をさらっていく。ドウが逃げ回ってそれを追いかけるバージョンもあった。つまり「ドウを薄く延ばしています」ということで、低カーボなピザをアピールしているのだ。
こんな感じのCMが流れていたのは1年前くらい(Subwayはまだやってる)。ところが最近になって嗜好が変わってきた。
まずはCarl's Jrのパストラミバーガーのコマーシャル。田舎の定食屋のようなレストランに男が入る。太ったおばちゃんのウェイトレスが注文をとる。男の目の前では別の男がでかいハンバーガーを食べてる。「ハンバーガーにしようかな・・・」「ハンバーガーですね。」するとその隣ではパストラミ(牛肉を燻製して、細かく刻んだもの)のサンドイッチを食べている。「パストラミもいいな」「パストラミにするんですか?」という感じで、優柔不断な男はメニューを決められない。そこでCarl's Jrのパストラミバーガーが画面に出る。日本で言うと「豚角煮チャーシューメン」のようなものか?
もうひとつはBurger KingのBKスタッカーというもの。チーズバーガーなのだが、肉(ハンバーグ)とチーズが何段にも重なっている。これはCMがYouTubeにあった。この小人の作業員の親方の言う、No veggie, just meat and cheese!(野菜はいらねえ。肉とチーズだけだ!)という言葉がすべてを物語っている。
結局のところ、健康ブームになったので低カロリー、低カーボの食事をしてみたが、これじゃ物足りない。「やっぱりジューシーな肉をガツンと食いたい」というのがアメリカ人の気持ちなのだろうな。
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