MySpaceと言えば、アメリカ最大手のSSNプロバイダ。私はMixiを使っていて、MySpaceは使っていないが、アメリカでは支配的ともいえるシェアを持っている。アメリカのネットビジネスにとって、MySpaceのユーザからリンクを張ってもらうことは非常に大きな意味を持つ。今話題になっているYouTube も、最初にMyspaceからのリンクで人気に火がついたそうだ。現在さまざまな写真・ビデオ共有サービスが、MySpaceからのリンクで商売をしている。
San Jose Mercury Newsの記事から。
Going ape over MySpace
"Go ape over"を辞書で見ると、「夢中になる」というような意味。
この記事の概要は、MySpaceが外部サービスへのリンクを遮断する決定をしたということである。具体的には、ユーザにAdobe Flashのアップグレードを「強制」した。新しいバージョンでは、外部リンクを遮断することができる。そうなると、前にあげたような「MySpaceからのリンクでユーザを集めているサイト」にとっては命綱が切れてしまうようなものだ。
YouTubeの成功を見て、写真やビデオの共有をサービスするスタートアップがたくさん出ているが、そのほとんどがMySpaceのユーザをターゲットにしている。すなわちMySpaceからのリンクでビジネスが成り立っているということだ。MySpaceがリンクを遮断をするということは、もうこのようなビジネスモデルは成り立たない、これを当てにするスタートアップは今後投資を得られないということだ。
MySpaceは一方でGoogleと共同で会員向けの広告サービスを始めるという。今回のMySpaceの決定は「弱いものいじめ」のように思える。ただ、「MySpaceのユーザをターゲットにサービスを提供する」というビジネスモデル自体が、二番煎じで古いものになってしまったのであろう。やはりスタートアップは技術もビジネスモデルも新しいものを追うべきなのだろう。
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