今日のSan Jose Mercury NewsのTech Mondayより。Tech Mondayというのはビジネス面のことだが、日曜日には会社が休みになるので会社のプレスリリースや株式市場の情報がない。そのため、ビジネス面はTech Monday(技術の月曜日)と名前が変わって、面白い技術を紹介している。
今日のHANDS ONという見出しで、ハンドルにドライバーの手が紐で縛られている写真が載っている。運転中の携帯電話の利用に関する記事である。
HANDS ON
HANDS ON
同じタイトルで2つの記事が並んでいる。1つ目の記事は、カリフォルニア州が法案AB1613を成立させようとしているというもの。Schwarzenegger州知事のサイン(認可)を待っているAB1613は、運転中ドライバーが携帯電話を操作するのを禁止するというものである。
確かに運転と携帯電話の問題は大きい。日本で禁止されたのはだいぶ前のことだと思うがアメリカでは現時点では禁止されていない。2002年にアメリカに来て免許を取るときに、教本によれば「交通に注意して電話をかけること」というようなあいまいなことが書いてあった記憶がある。当時はそれほど携帯電話が普及していなかったのだ。日本では第3世代のFOMAが出ていた当時、アメリカではまだ携帯にはアナログ回線が残っており、デジタル回線ができてもほとんどは通話でテキストメッセージもそれほど普及していなかった。
アメリカは日本に比べて国土が大きく、インフラを作るのが大変だ。これとともに「車社会」というのも、携帯が普及しない原因の1つであった。日本では多くの人が通勤通学に電車を利用するが、アメリカではそうではない。自分で運転していくのでどうしても携帯電話の操作はしにくい。しかし、そのアメリカでも携帯電話のサービスも端末も向上し、アメリカ人の69%が利用するようになった。当然運転中の携帯電話の操作も増え、そのための事故も多発している。この法案はある意味遅すぎたくらいである。
この法案は運転中に手をハンドルから離すことは禁じているが、携帯電話の使用自体を禁じているわけではない。そのためにどういうガジェットがあるかを紹介しているのが、2つ目の記事だ。車の中に搭載できるスピーカーフォンは、スピーカーとマイクロフォンが一体になったもの。ヘッドセットは、耳に引っ掛けるコードレスタイプのもので、携帯電話との間はBluetoothで通信する。さらに車載システムとしては、車のハンドルにボタンがついていて、これによって相手を選択して電話をかけることができるというもの。
ちなみに、このヘッドセットはアメリカでは結構利用している人がいる。歩きながら1人でボソボソとつぶやいている人がいて、「何だこいつは?」と思ったらヘッドセットで携帯を使っていたということが多い。アメリカ人は車から降りても、電話機をポケットに入れたまま通話したいようだ。最後の車載携帯電話は私の車にも付いているが、まだ携帯電話とつなげていない。法案は可決されそうなので、使ってみようかな。
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