MLBのポストシーズンのディビジョンシリーズが始まった。ワールドシリーズを決勝とすると、これは準々決勝にあたるもので、5試合のうち先に3勝した方が勝ちとなる。MLBの演出か、4つある試合のうちDodgers対Metsは明日に回され、残り3試合も開始時間が3時間もずれるように設定された。最初に始まったTwins対Athleticsの試合は、東海岸時間で午後1時から、西時間ではなんと朝の10時から試合開始になった。ESPNで放送されたが、平日の朝から野球が見られるか!でもゲームはZitoの力投とThomasのホームラン2発でA'sが勝った。相手のエースにも打ち勝ったようでよかった。よかった。
さて、今日の話題はディープインパクトの出た凱旋門賞。
アメリカにいると、このレースが話題になることはほとんどない。やはりダート主体のアメリカ競馬にとってヨーロッパの競馬は異質なものに見えるのだろう。テレビ中継は見逃したか、そもそも最初からなかったか。でも今はYoutubeがある。Youtube.comでPrix L'Arc Triompheで検索するといくつか出てきた。アルファベットで検索をしたのに、出てきたのはすべて日本語のビデオだった。
日本人が大量に見に行ったとのことだが、8頭立てで1.1倍の一番人気とのことだった。明らかに買われすぎである。これだったら、馬券はディープインパクトを外して買うな。記念に一番安い馬券は買うかもしれないけど、勝負は他の馬でするかな。
まあ、ここまで冷静なことが言えるのはパリまで行っていないからかも知れない。もうひとつは、1999年のエルコンドルパサーが2着になったレースを現地で見たというのもあるかも知れない。あの当時はイギリスに住んでいて、ドーバー海峡を越えてパリまで凱旋門賞を見に行った。そしたら日本から2000人もエルコンドルパサーを見に来ていた。今回はその3倍も来ていたというのだからすごい。
ただ、1999年のエルコンドルパサーを見ていただけに、今年のディープインパクトはそれほど期待できないという気がしていた。最近の競馬を見ていないので、ディープインパクトの世代がどれほど強いのか分からないが、エルコンドルパサーの世代は本当に強かった。何しろスペシャルウィーク、セイウンスカイ、キングヘイローというのがクラシックの3強だったが、その上にグラスワンダーがいて、さらにその上にエルコンドルパサーがいたのである。
そしてエルコンドルパサーは3歳でジャパンカップを勝った後、1999年は日本で競馬をせず、フランスに長期滞在してレースを3つ使ってから凱旋門賞に挑んだのである。前哨戦では当時のライバル(その前年の凱旋門賞上位馬)を破り、凱旋門賞ではイギリスのデイラミ、フランスのモンジューと初対戦。3歳馬モンジューに負けたのであった。
ディープインパクトは日本での実績は申し分ないが、フランスでの競馬はこれが初めて。これで1.1倍なら明らかに買われすぎだ。
Youtubeでレースのビデオを見てみると、やはり最初の位置取りが前過ぎたのだろう。何しろ直線が長いので早く先頭に立つと苦しい。エルコンドルパサーの時は雨で重馬場だったのだが、逃げたエルコンドルパサーも最後にはつかまった。
ただ、ビデオの中で岡部さんが言っているように、ディープインパクトはベストを尽くしたと言えるだろう。相手がより強かったということだ。どうも日本人は負けると敗因をどこまでも追求したがるようだが(サッカーワールドカップでもそうだった)、勝負事には相手がある。勝者がより強かった。それだけのことなのだ。
最近のコメント