昨日はMLBのオールスターを見たのだが、MVPのIchiro Suzuki(イチロー)はお見事としか言いようがない。実は「IchiroがオールスターでMVPになるのではないか」という予感と期待を持って、オールスターを生で見るようになったのは3年前からだった。
MLBのオールスターは毎年7月の第2火曜日に行われる。土日ではないのだ。しかも全国放送されるため、ここ西海岸では5時半にプレイボールとなる。この日ばかりは、会社を早目に切り上げて帰宅するしかないのだ。
今年のオールスターは地元San Franciscoで開かれる。そのため、入場券が手に入れば生で見たかった。しかし、さすがにこの券はプラチナチケットであった。E-Bayでは何千ドルという単位で取引されていたそうだ。
今年は地元のGiantsからはBarry Bondsがファン投票で選出、Oakland Athleticsからは投手のDan Haren一人が選出された。去年もこの2チームからは一人ずつだった。今のチーム状態からすると、この結果は仕方ないところだ。そのBondsは2番に入り、打席が2回回ったら引っ込むことは予想できた。Harenは先発となったので2回は投げられるだろうが、試合の序盤で地元選手はいなくなる。前半の楽しみはこの地元2選手。あとは岡島と斉藤隆がいつ出るか。そしてイチローの打席が興味の対象となった。
そしてイチローは打った。最初はクリーンヒット。3回の2打席目はボール球を技ありでレフト前に持っていった。そして5回の3打席目。あのランニングホームランが出た。英語ではInside the Park Home Runという。「場内ホームラン」みたいな感じだ。ATTパークの外野スタンドはフェンスがギザギザになっているので、守りなれていない外野手はうまくバウンドを処理できない。そういうラッキーも重なった。
この後イチローは守備につかず引っ込んだ。ここまで3打数3安打2打点。ホームランは1本だがオールスター史上初のランニングホームランというのがポイントが大きい。この後イチローがMVPになるには、これ以上の活躍をする選手が出ないことが条件。ホームランが出たら「2ランまでなら打点は2だから大丈夫」などと思いながらゲームが進むのを見ていた。最後はNationalリーグが1点差に追い上げ、さらに満塁になってかなり焦ったが、なんとか押さえてAmericanリーグの勝ち。インターネットで何回か投票したが、めでたくイチローがMVPに選ばれた。
試合後のセレモニーで、景品の車が出てきて、その前でコミッショナーからトロフィーが贈られた。その時イチローはユニフォームではなく、スーツにネクタイというおしゃれな格好をしていた。今日ニュースを読んでいたら、自分の出番が終わったので試合途中で帰ろうとしていたのだが、MVPの可能性があるので足止めされたのだとか。しかもどこかのイタリアレストランに行くつもりだったので、ああいう格好をしていたのだそうだ。まあ、確かに先発したので途中でベンチに下がることは分かっていたのだろうが、試合が終わってない時間のレストランに予約までするとは。
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