Yankees戦は4月の3連戦しかないのだが、同じ西地区のMarinersは3回Oaklandにやってくる。7月は5日からの4連戦である。序盤に快調に首位を独走していたLos Angeles Angelesが最近勢いが止まった。そこでAthleticsが出てくれていたらいいのだが、2位でAngelesを追っているのがMarinersだ(3ゲーム半差)。Athleticsは首位Angelesから9ゲームも離されている。やはり怪我人の多さが響いている。とはいっても、このAthleticsですら、貯金がある。4位のTexas Rangersだけが大きく取り残されている。
ただ、Athleticsは明らかに調子が悪く、5日から始まったMariners戦では3連敗しており、貯金が1つになって今日の試合を向かえた。
初回のMarinersはイチローから。今日は休養のため守備にはつかずDHであった。打撃が好調なので試合を休むことはしなかったのだろう。プレイボールの初球を叩いていきなりの3塁打。次の打者の内野ゴロでイチローが帰って1点。その後A'sがChavezのホームランで同点にする。5回はMarinersが1点、A'sが2点取って初めてリードを取った。
天気がよく、あまりの日照りの強さに体力が消耗される。そこで、球場内にあるパブに移動し、ビールを飲みながらテレビ観戦することにした。立ち飲みの店だが、同じテーブルに来たアメリカ人がいろいろ話しかけてきた。「Athleticsのファンかい?」今日はイチロー、城島のいるMariners戦なので日本人はみなMarinersのファンと思っているのだろう。「A'sのファンだよ」と帽子(これは去年球場でもらったもの)を見せた。こっちが日本人だと言うと、その中の一番年寄りの人が「オレは日本にいったことがあるぜ~」と言う。何でも朝鮮戦争の時に、軍隊にいて、戦場で怪我をしたので名古屋にあるアメリカ軍施設の病院に入院したのだそうだ。「あの時はオレも18歳だった。今は72歳になったがね。」 辛かったことなのだろうけど、陽気に話しをしてくれた。
しかし今日はそういう話を承っている時ではない。ビールは飲むがパブのテレビで野球も見にきたのだ。ふと見ると7回表でイチローが打席にいる。そのイチローがヒットを打ち、1,2塁になる。さらに2番のLopezも打って満塁になって緊迫してきた。退役軍人のオッサンたちは、A'sの帽子を被っているくせに、試合なんか見ないで酒を飲んで話している。
そして、3番のIbanezがレフトフェンス直撃のヒットを打つ。ランナーが帰る。イチローがホームを踏んでMarinersが逆転。さらにLopezも得点。レフトからの返球を、キャッチャーのKendallが取り損ね、ボールは1塁のファールゾーンに転がる。そこにはイチローら、生還したランナーたちが立っていた。ボールはイチローの足元で止まった。まだバッターのIbanezは2塁から3塁に走っている。そこでバックアップに来ていたピッチャーのBlanton(先発)は、ボールを取るためにイチローを突き飛ばしてボールを取ったのだ。ここでベンチ前にいたMarinersの選手がBlantonに殴りかかり、両軍の選手が出てきて乱闘となった。
今まで試合を見ていなかったパブの客たちもテレビを見て騒ぎ出す。結局BlantonとMarinersのBatistaというピッチャー(今日は登板なし)が退場処分となった。
退場の瞬間を生で見ることができなかったのだが、テレビで何度もプレイを再生してくれたので、実情がよく分かった。
その後パブから出て席に戻る。9回にまたイチローの打席になったのだが、球場全体からブーイング。彼はたまたま足元にボールが転がってきただけで悪いわけではないので、ちょっと気の毒だった。
いずれにしても珍しいものを見せてもらった。A'sはやっぱり怪我人の続出が大きい。後半の巻き返しを期待したいが、9ゲームも差がついたらもう無理かな?それより首位に2.5ゲーム差に来たMarinersの勢いがよく、こちらの方が目があるかも知れない。
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