Hands Free Phone - It's the LAW
(ハンズフリーの電話を使え。これは法律だ)
こういうメッセージが高速道路に出ている。
アメリカでは7月1日から運転中の携帯電話使用が禁止になる。
日本ではかなり前から禁止されていたように思う。2002年にアメリカに来て、免許を取ったとき、DMVの教本に、「運転中の携帯電話の使用は最高の注意を払って行うこと」というようなことが書かれていた。つまり「使ってもいい」ということだった。
6年前の当時、アメリカの携帯電話事情は遅れていた。日本では3Gが出ていたが、アメリカではまだ2G。それもカバー率が低くて1Gつまりアナログしか使えないエリアが多かった。最初に勝ったMotorolaの電話は1Gと2Gが使えるDualということを売り物にしていた。携帯電話が本当に必要になるのは、市街地から出て、山の中や砂漠みたいなところで車が故障してしまい、緊急の電話をかけるためであった。こういうところでは、当時まだデジタルの電話網がカバーしていなかったので、アナログ回線につながる必要があったのだ。
その後アメリカでも携帯電話が普及し、日本のように子供も携帯を持ち、テキストメッセージを使うようになった。しかし、アメリカは日本と違って「車社会」だ。電車の中でメールを読み書きすることはほとんどなく、車を運転しながら電話を使う(さすがに運転しながらのテキストメッセージは無理)。携帯の普及が進むにつれて、運転しながらの使用が問題になり、ついには法律ができたということだろう。
最近の新聞の広告で多いのは、電話のハンズフリーセット。耳にイアフォンとマイクロフォンがついたものを装着し、Bluetoothで携帯電話と接続するというもの。これだと、電話がかかってきた時に耳のところのスイッチに触れば呼び出しに答えることができる。7月の法律施行はこの製品にとってはビジネスチャンスということで、今はセールが行われている。先日はFrysに警察が来て、この法律が始まるというキャンペーンをやって売り上げに貢献したそうだ。
私はどうかというと、4月に買ったPriusにはすでにハンズフリーフォンの機能がついているので、この手のものを買わずに済んだ。こちらは耳に着けるのではなく、社内のスピーカーとマイクロフォンを使うというもの。ハンドルについているスイッチを押すと、電話に応えることができる。
ところでこのBluetoothのハンズフリーフォン(耳に着ける奴)だが、アメリカ人は結構好きなようだ。車から降りても使っている。1人で歩きながらぶつぶつ言っている人をよく見かける。メールもそれなりに使っているようだが、話すときは携帯電話をポケットに入れて話しているので、最初は電話をしているように見えない。1人でふつうの音量で喋っているので、最初はギョッとする。「コイツは何ブツブツ言ってるんだ?」てな感じ。こういう違いも「文化」かもしれない。
こちらでも少し前まではたとえ携帯を手で持って話していても「コイツは何ブツブツ言ってるんだ?」と思うことが多かったです。それより少し前までは、そういう人は解離性同一障害の人と相場は決まっていたんですが。
ところで日本では、ハンズフリーであろうとダメです。要は話に集中すると注意力散漫となり事故ってしまうからです。ましてヘッドフォンなんてのはブザーや車の音も聞こえなくなるし、即減点対象です。
そちらではこちらほど混んでいないからまだ事故が問題になることがないからかもしれませんね。
投稿情報: ちゅう | 2008-06-30 03:03
> ところで日本では、ハンズフリーであろうとダメです。
そうなのですか。これも日米の文化の違いですね。こっちでは警察がハンズフリーキットの売り上げに協力しているくらいですから。ヘッドフォンと言っても、片耳だけですが。
投稿情報: Jabroni | 2008-06-30 23:34