今年の5月、6月に上海と日本に旅行に行った。上海で万博を見て、その後東京で家族や友人に会った。日本の実家に行った際、父親からあるDVDをもらった。それは、祖父(父の父)が撮ったというアメリカ旅行を記録したものであった。
祖父がアメリカに旅行に行ったのは1939年。つまり第二次世界大戦の前。当時日立の工場長だった祖父は、ビジネスパートナーを探すためにアメリカに出張に行った。当時は飛行機ではなく、船で日本からアメリカに渡ったそうだ。アメリカに着いたところで、8ミリフィルムカメラを買い、旅行の様子を撮影したのであった。
その後、この8ミリフィルムはVHSビデオに変換され、最近ディジタル化されてDVDに収められて親族に配られたというわけだ。
このフィルムの中に、1939年のニューヨーク万博を訪れた時のものがあった。貴重な資料と思い、この万博の部分を取り出してYouTubeに公開することにした。長いので2つに分けた。
何しろ70年前のフィルムカメラなので、音声はなく、画質もかなり悪い。それでもカラーなので当時の万博の風景や客の様子が分かる。
前半
まず何と言っても、万博の客が正装しているのに驚く。男はスーツとネクタイと山高帽。女性もフォーマルな服を着ている。
ビデオの中頃(3:13あたり)に大きな池があって、その周囲の上に通路が作られているのが分かる。これが会場の中心か?
このビデオの4:54あたりから、日本館が映っている。和服を着ている女性はコンパニオンかウェイトレスか。ちなみに、「コンパニオン」という呼び名はわりと最近のもので、1970年の大阪万博のころは「ホステス」と言われていたはずだ。
後半
最初(タイトルが終わった頃)にバスが横切るがそこにGRAYHOUNDと書かれている。今でもある有名な長距離バスの会社だ。会場内の巡回バスではないかな?
会場全体を映したあと再び日本館が映り、3:11あたりにソ連館が映る。いかにも社会主義国家のアピールという感じだ。その後4:33あたりで自動車のフォード社館が見える。パビリオンの上をフォード車が回っているのだろうか。そして5:50あたりから、大道芸人も見える。
祖父は自分が生まれる前に亡くなったので、会ったことはない。写真で見ただけだ。しかし、自分が上海万博に行った直後に、自分の先祖がニューヨークの万博を訪れていたことを知った時には、何やら不思議な縁を感じた。
そして、70年前に祖父が訪ねたアメリカに、今自分が住んでいる。
カクカクしていないのがすごいです。まあ、戦争前に映画 "Gone with the Wind" とか作っている国の製品だから当たり前か。
日記で紹介させていただきます。
日本館あたりの映像は、日本庭園ですかね。
投稿情報: ちゅう @m78seven | 2010-08-29 06:20
> カクカクしていないのがすごいです
元がアナログなので、ブロックノイズは出ないよ。レンズの汚れやフィルムの傷が目立つけど。
日本庭園があったのかどうか分かりませんね。もう当時のことを語れる人が生き残っていないのです。
投稿情報: Jabroni | 2010-08-29 11:43