先週土曜日から苦しんでいたOakland Athleticsが今日(もう昨日)、ようやくアメリカンリーグ西地区での優勝を決めた。マジック2が出てから3連敗。昨日はMarinersに大差をつけておきながら、終盤追いつかれて逆転されてしまった。しかし今日は序盤から得点を重ね、12-3の大差で勝利。AngelsもRangersに破れていたため、優勝がやっと決まった。
英語では、地区優勝することをClinchと言う。ポストシーズンが長いので、Championshipと言うのはまだ先のことなのだ。
それにしても、今年のAthleticsはトレードが大成功した。というより、Thomas、Bradley、Loaizaらの加入がなければ、今年も優勝できなかったであろう。去年終盤力尽きて2位に終わった反省から、今年は育成よりも勝負に勝つチーム作りを行った。
しかしながら、必ずしも強力打線ではなかった。現在のチームの先発ラインナップとその打率を見ると、
Kendall (C) .298
Kotsay (CF) .272
Gradley (RF) .282
Thomas (DH) .271
Chavez (3B) .240
Payton (CF) .296
Swisher (1B) .255
Ellis (2B) .249
Scutaro (SS) .261
となる。1番のKendall(彼はキャッチャーだが1番を打つ)とPaytonにまだ3割の可能性があるが、他は皆2割台。これでよく優勝できた。フォアボールを含めた出塁率を重視するマネーボールの威力というものなのだろう。
投手陣は安定している。先発はZito(16-9)、Haren(14-13)、Loaiza(11-8)、Branton(16-12)の4本柱のローテーションはシーズンを通して崩れることがなかった。Hardenが出ていなかったが、今日先発で久しぶりの勝ち星を挙げた。また守備ではChavezはサードで5年連続のゴールデングラブを取っている名手だし、今年はセカンドのEllisもゴールデングラブの有力候補だ。つまりA'sは少ない得点を守り勝って優勝を果たしたと言えるのだ。プレイオフでもこの投手陣で勝っていくしかない。
さて、アメリカンリーグのほかを見ると、プレイオフに出るチームはほぼ確定している。東のYankees(95勝)、中地区のTigers(95勝)とTwins(94勝)。いずれもA'sの91勝よりも上にいる。TigersとTwinsの敗者がワイルドカードに回るが、A'sはそのチームより勝ち星で下回るだろう。ということは、3位でのプレイオフ進出になり、2位のチームとDivisional Seriesを戦うことになる。ところが、相手3チームのうち、どこが1位、2位になるか分からない。決まっているのはYankeesがワイルドカードにはならないということだけ。最初の相手がどのチームになるかまったく分からない。
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