昨日、ようやく税金申告を出した。アメリカの税金申告はサラリーマンとして所得を得ている人は必ず行うことになっている。4月15日が締め切りになっていて、前の年の税金に関する申告をこの日までにIRS(Internal Revenue Service、連邦政府の歳入庁)と、州政府の税務署に申告書を出す。
具体的には、まず給料所得者の場合、勤めている会社からW-2という書類が送られてくる。これには1年間の収入、ソーシャルセキュリティ(年金)に払ったものなどの金額が20個ばかりかかれている。本来ならこれを税務署で入手できる1040という書類に書き込み、書類の指示通りに足したり引いたり計算をしていくと、最後に税の還付金が出てくるという仕掛けだ。こうして計算した1040とW-2を添付して、IRSに送付すればおしまい。IRSの方でチェックが終わると、還付金が小切手で送付されてくる。
しかし、今では誰も手で計算したりしない。TurboTaxとかTaxCutというソフトを買ってくるのだ。今年使ったTaxCutの場合、国税と州税の2つをカバーするタイプのものが約30ドルする。しかしこれを使ってやることといえば、名前住所を入力、さらにW-2に書いてある数字を20個ばかり入力するだけである。あとは税金に関係すること、例えば慈善事業に寄付したとか、家を購入したローンを払ったとか、税金が優遇されるハイブリッドカーを買ったなどの場合には、それぞれに応じた額を入力する。すると最後に計算された1040と、カリフォルニア州用の540という申告書がプリントアウトされてくる。これをIRSと州税事務所に送れば完了というわけである。
毎年のこと、さらにアメリカではほぼすべての給与所得者が行うので、全国的なイベントになる。しかし実際にはTurboTaxもTaxCutも起動してから20分もしないで仕事が完了する。そしてこのこの使い捨てソフトのミソは、毎年発売されるということだ。税金の控除などのパラメーターは毎年変化する。そのため、ちょっと変更しただけのソフトが何千万という数で売れていくのだ。なんとも美味しい話である。ちなみに、TurboTaxがシェア1番で7割くらい。残りがTaxCutで、この二つがほぼ史上を独占している。
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