またしばらく書けなかったが、今月家の引越しがあるため、いろいろと振り回されている。今の家には3年ほどいるのだが、いつの間にやらたくさん物が溜まってしまった。引越し荷物を作る前に不用品を捨てなければならない。
ところで、今回の引越しではcraigslistをフルに活用した。正式にはCraig's List。つまり「Craigsさんのリスト」というもの。
2002年最初にアメリカに来た時、アパート探しで苦労した。まず会社が何も助けてくれない。人事や総務はその当時からほとんどがアウトソーシングされており、担当者がいない。社内の伝票はすでにオンライン化されていた。
さらに、日本のように町に「不動産屋」というものがない。実は探せばあったのだが、日本のように部屋の情報がたくさん貼ってあるような店はない。リアルターというエージェントがいるが、ほとんどが売買専門で、賃貸は扱っていない。ではどうするか?「新聞の広告を見ろ」というのが回りの人の助言だった。アメリカでは賃貸物件はほとんどがこの新聞のクラシファイドアドを見て決め手いるというのだ。
しかしその新聞のクラシファイドは、いわゆる3行広告で、場所、広さ(例えば2br1baとあると、ベッドルームが2つとバスルームが1つの意味)、連絡先電話番号くらいしか書いていない。地理感がないとどんな部屋なのか分からないし、見るにはまず電話してアポイントを取り、次の日に会いに行かなければならないので、かなり効率が悪い。
そこで、当時使っていたのはapartments.com apartmentguide.comといった情報サイトだ。これだと広さや、条件(洗濯機が部屋ごとにあるか、プールがついているかなど)をつけて検索することもできる。
しかし、今回はもう少し広いところということで、個人が貸す一軒家や、デュープレックスを探そうと思った。ところが、先にあげたサイトでは大手のアパート会社しか情報を出しておらず、こういった個人(昔は新聞に3行広告を出していた)の情報は含まれていない。
そこで重宝するのがCraig's Listなのである。ここでは基本的に情報は文字専門である。貸主が写真を2,3枚添付して、住所を入れるとGoogle MapとYahoo! Mapのリンクができるようになっている。
例えばMountain View、Sunnyvaleというように市を指定しても、毎日100個くらいの投稿がある。そこで部屋数や家賃で条件をつけてフルイにかける。あとは1件ずつ内容を見て、場所などを考える。そこで2、3軒候補をあげて、週末になると見に行く。これをずっと繰り返してようやく気に入った物件が見つかったというわけだ。
Craig's Listは確かに文字情報が多く、ビジュアル的な魅力はない。しかしその中でもしっかりとした検索機能がついている。そのため、多くのユーザを集めている。今や部屋探しにはこれ以外のツールは見つからないというほど標準になった。一部にはこれのおかげで新聞のクラシファイドアドが使われなくなり、収入源を失ったSan Jose Mercury Newsなどの新聞が潰れる危機にあるという。
実際ユーザも新聞広告より、Cragslistの方が便利だ。見る方がこれだから、広告主の方も新聞よりもこちらに広告を出すだろう。San Jose Mercury Newを購読しているが、この新聞が潰れることも現実離れしたことではないと実感した。
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