左手の痺れはほとんどなくなった。まあ、でも「残務処理」が残っている。
先週の金曜日、朝リハビリテーションセンターで、マッサージ、器械体操、低周波装置の治療をした後出社したが、そこでまた一仕事あった。今度は上司と一緒に社外のコンサルタントと面談するというものであった。
今回の人は、「原因の究明」のために来た。原因と言っても、会社のPCのモニター、キーボード、椅子の相対的な位置が悪かったことは、すでにコロラドのコンサルタントのレポートで分かっている。しかし今回のは労災(Injury at Work)ということなので、その原因を究明しなければならないということらしい。要は怪我した私だけの問題ではないということなのだそうだ。
まず仕事は何をやっているか聞いてくる。コーディング(PC上でプログラムを書く)、特許を書く、論文を書く、発表をする。まあ、研究職の一般的な仕事だ。すると「その仕事はこの人じゃなければダメなのか?」と聞いてくる。マネージャーは上手く答えていたが、本人の前でよくそんなことを聞いてくるな。
その後は具体的に仕事の中でどんな作業をしているかを聞いてくる。「立ち仕事をしているか」「1時間以上同じ姿勢を強いられるか」「思いものをもって運ぶか」「仕事で運転するか」など、まるっで見当違いな質問ばかり聞かれる。労災というと、アクシデントで怪我をすることが多いので、どうしてもこの手のブルーカラーの仕事に関係が多いようだ。
結局痺れは収まってきたし、椅子やPCの設定を改善したので、今回はこれ以上問題ないということになった。幸いクビにもならずにすんだ。
あとはリハビリと最後のチェックが残っているが、特に問題ないだろう。今回改めて経験したのは、アメリカの会社がいかに面倒かということ。とにかく社内社外のコンサルタントと何度も話をしなければならない。最後の人は会社に来てくれたが、他はすべて電話会議となる。
なぜこうなるかというと、アメリカの会社が効率を追求するあまり、間接部門をどんどん削ったためである。伝票処理はすべてオンラインになっている。それ以外で人手が必要な部分はすべて専門家、専門の会社に外注に出してしまっている。最初に労災を報告したのは私の上司だが、おそらくそこからアドミンに報告が行き、彼女がこれらの外注を手配したのだと思われる。それ以降はすべて専門家が動いてくれるのだが、それぞれが直接私のところにメールや電話でコンタクトしてくる。「左手の小指と薬指が痺れた」ということを何度も説明するのは実に面倒だった。
間接部門が削られて経費が節約され、そのおかげで自分がクビにならなかったり、多少なりともいい給料がもらえているとするならば、それはそれでよい。ただ、いざ何かが起きたときに、その面倒さを味わうのは社員自身になる。今回の労災騒動ではそのことが身に染みて分かった。
コンパック・マシンを購入したとき(1999.1頃)ついてきた説明書の後半ほとんどが五体・視力等に関する注意事項だったんだけど、そういうわけでしたか。
至れり尽くせりの感じもするけど、働いているのに「クビ」の判断材料にされちゃうんですか?能力は十分でしょうに・・・。
投稿情報: ちゅう | 2007-10-23 04:36
> 至れり尽くせりの感じもするけど、働いているのに「クビ」の判断材料にされちゃうんですか?能力は十分でしょうに・・・。
これもある意味では、マニュアル通りの質問なのです。工場の現場などで年寄りにきつい仕事を与えていたり、同じ人が夜勤を続けて事故を起こしたりということを防ぐためのものでしょう。
投稿情報: Jabroni | 2007-10-23 23:07