昨日はSVMFのイベントに参加した。先日プライベートでSVMF会長の八木さんとお会いして、講演会があるということを聞いた。この手の講演に出るのは久しぶりだった。
講演者はリアルコムの石川さん。講演のタイトルは「株式公開から米国進出・リアルコムの海外展開シナリオを語る」とういもの。
実はあまり予備知識なしで行ったのだが、なかなか面白い内容だった。内容は
- K Square(インターネット上で展開したナレッジマネジメントシステム)
- Knowledge Market(K Squareをエンタープライズ用に作り変えたもの)
- 納入実績
- 東証マザーズに株式公開
- AskMeを買収してアメリカ進出
というものであった。Knowledge Management(知識管理)とは、簡単に言うとブログや掲示板といったコミュニケーションツールから、エキスパート(専門家)や蓄積された知識を抽出するというもの。
これがなぜ企業で使われるかというと、会社の中でのいわゆる「縦割り組織」が組織間のコミュニケーションを邪魔しているからだ(特に日本の場合)。顧客とコンタクトしている営業の人が、製品について質問をされたとき、それに答えられる専門家が同じ組織にいない。となると旧来の組織では上司に相談して、共通するマネージャーがいるところまで上がる。そこから専門家のいる組織を探すのだが、会社組織ではこれが非常に時間がかかる。
講演の中の議論で、「日本では難しい」という意見がやたらと出てきたが、日本の特に大企業になるほど官僚的になって、この手の社内コミュニケーションがダメになっている。その分リアルコムのKnowledge Marketのようなシステムにビジネスチャンスがあるということであった。
東証マザーズに上場して、そこで得た資金でAskMeというシアトルの会社を買収し、これからアメリカ(世界)進出を狙っているとのことであった。AskMeではP&Gへの納入実績が話されたが、こちらは社内の専門家を世界規模でサーチするというものであった。
石川氏は「これからアメリカ人やインド人(AskMeの開発部隊はインドにある)が同僚になるので、大変だ」と話しておられたが、IT企業ではDiversityが重要になる。ぜひとも頑張っていただきたい。
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